ペペロンチーノの作り方(理論編)
どうも!自炊のプロです!今回は以前書いたペペロンチーノの作り方についての理論的なお話について書いていきたいと思います!
今回はパスタのゆで方と乳化についてお話していきたいと思います。
先に正式名称から
Spaghetti aglio,oilo e peperoncino
スパゲッティー アッリョ オーリオ エ ペペロンチーノ
と言います。
アッリョがにんにく、オーリオが油、ペペロンチーノが赤唐辛子。
にんにくと赤唐辛子のスパゲッティという意味です。
豆知識程度に(*´∀`)
さていきます!
まずはゆで方。パスタを茹でるお湯には必ず塩を加えます。その理由として。
1:パスタの味付け
2:パスタの表面を早く固める
というのが挙げられます。
パスタの味付けについてなのですが、溶かす塩の量はお湯に対して0.8%~1.5%位が目安です。
これは人間が美味しいと感じる塩分濃度です。血液の塩分濃度がそれくらいなので、美味しいと感じるんだとか。。
また、%に幅があるのは生活習慣によるものだと思います。薄味、濃い味に分かれてたりしますよね?
で、その中間じゃないですけど、1%が万人受けするちょうどいい塩梅って事です。
このお湯の塩分濃度が決まれば、最後に味付けすることはあまりありません。
個人的にではありますが、最後に味を調える塩の量が多くなってしまうと塩味が尖ってしまい、他の風味等が損なわれるような感じがするので、僕はパスタはお湯だけに味付けして最後に塩は振らないようにしています。
これは他の料理でも同じで、煮込み料理何かだと途中の下味に加える塩が大事になって来ますね!
煮詰まって減る水分量も計算して塩をふると全体に塩味が馴染み、風味を損なうこともありませんので是非チャレンジしてみてください!
次にパスタの表面を固める。
パスタの食感はデンプンによって決まります。デンプンが水分と熱に反応して、あのもちっとした食感が生まれます。これはデンプンの糊化(こか)を利用したものです。
パスタに含まれているデンプンは茹でていく過程で水分(ゆで汁)に溶け出ていってしまいます。
デンプンが出てしまうという事は、食感が失われるということ。
ですが塩を加えることによってパスタの表面が早く固まり、その量を抑えることが出来ます。
これは塩にはタンパク質の凝固を促進させる働きがあるからです。
デンプンの流出を最小限に抑え、パスタの食感に一役買ってるという事なんですね!
また、パスタを茹でる時は必ず沸騰したお湯で茹でて下さい。
小麦は80℃くらいから火が通っていき、水分と熱に反応して、糊化していきます。
ですが低い温度で茹でてしまうと表面が固まるのに時間がかかり、デンプンの流出に繋がります。
そして、準備するお湯の量はたっぷりと。パスタをいれた瞬間温度が一気に下がりますので、お湯が少ないと温度が上がるのに時間がかかり、これまたデンプンの流出に繋がります。
これが僕がパスタを茹でるときに気を付けていること。
あとはくっつかないようにしっかり混ぜるとか。。笑
次に乳化について。
先の説明でデンプンの流出を防ぐといっても多少は出てしまいます。
ですが、そのゆで汁はソースにとろみをつけるために必ずとっておいて下さい!
水の中にデンプンが溶けているので要は水溶き片栗粉みたいなもんです。
このとろみをつける作業を乳化といいます。
ペペロンチーノを例に考えて見ましょう。ソースの材料は油と水。
皆さんドレッシングて放っておくとどうなります?分離しますよね?
じゃあなんでペペロンチーノって分離していないんでしょう?
水分とと油は繋がりません。仲が悪いです。その間を取り持ってくれるのがパスタのゆで汁。
そこにはパスタからデンプンが溶け出ていて少しとろみがついています。このとろみが水と油を上手く繋げているのです。
この茹で汁がないといくら混ぜても油でギトギトなペペロンチーノしかできません。
二人の仲介役、それが茹で汁です。
ペペロンチーノが一番シンプルでありながら一番難しいと言われている意味がこの乳化。
パスタは100%この乳化という作業がありますので乳化をわかっていない料理人にはパスタは作らせれないって感じです。
一見、ただ茹でて混ぜて終わりなパスタもこんなに奥が深いんですね!
知識を得て料理を作るともっと料理が楽しくなりますので、明日のランチにペペロンチーノを是非作ってみては下さい!
最後まで見て頂き有難うございます!
答えられる範囲で僕で良かったら料理の質問等も答えて行きたいと思っておりますので。。
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では!
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